Message
30年の間、たくさんのブランドやアイウェア業界関係者に支えられてきました。
皆様からの温かいメッセージに感謝いたします。

IC-Berlin Japan 株式会社
代表取締役 榊原 郁
夏目社長、30 周年、おめでとうございます!
私がこのお仕事をさせていただくことになったきっかけは、ベルリンでのラルフとの遭遇で友人からの突然の電話で「今、面白い人がいるから、とにかく来い!」と。当時、30歳だった私は、秋からドイツの工科大学で建築講師として働くことが決まっていました。大学を卒業後、海外に飛び出して、世界中を飛び回った20代。このまま日本に帰らなくていいの? そんなモヤモヤを抱えながら過ごしていたベルリンの夏……。
慌てて駆けつけると、照明を消した閉店近いラーメン屋の中庭に、やたらギラギラした人がいて、「ハロー!」とすごい勢いで握手してくる。次の瞬間、かけていたサングラスを外して、バラバラにして、テンプルをお箸に見立てるパフォーマンス!(なんだ、この人は、、、)とドン引きしていると、そのまま「日本に帰りたいんだって?うちで働きなよ!」と猛プッシュ。考える間も与えられずに、また強めの握手。今、思えばこの2回目の握手がic! berlinとの契約の握手だったようです。
そして2ヶ月後、私は見事に何もわからないままIOFTの会場にいたのでした。今でこそ笑えますが、当時の私はひどかった! 業界のことどころか、日本のこと、社会のこと、何もわかっていない! 思い出すのも恥ずかしいほど未熟で。夏目社長をはじめ、本当に当時の皆さまは、よく相手にしてくださったと思います。
そんななか、今でも忘れられないのが、ic! berlin に入って2年目、社長になってちょうど1年目の私の誕生日会の時のこと。パーティーの終盤、メビウス閉店後の夏目社長が、サプライズで大きな百合の花を抱えて、駆けつけてくれたのです! この時は本当に嬉しかった。自分のやっていることが正しいのか、間違っているのか、誰に聞いたらいいのかもわからず、不安しかなかった毎日。夏目社長から頂いたお花は、「あなたはここに居てもいいんだよ」と大きな「○」を頂けたように感じ、とても心強かったです。この時のことは一生忘れません。
あれから10年以上があっという間に経ちました。その間、夏目社長には、経営者として、女性として、たくさん学ばせていただきました。今、思えば、あの時のラルフの強引さのおかげです。当時、「3ヶ月で辞めさせられるよ」と言われ続けていた私。今、このメビウスさんの30 周年に立ち会えるのは奇跡です。「人生って不思議よね」そんな言葉を一緒に噛み締めて、一緒に笑ってくれる大先輩に出会えて私は本当に幸せだと思います。夏目さん、これからもずっと側にいてくださいね。そしてまたいろんな奇跡を一緒に経験させてください。
いまごろスペインのアンダルシア地方にある別荘で、髪を伸ばし放題にして自由奔放にアート生活を送っているラルフもLady Natsumeのこれからの人生に祝福を送っていることでしょう。
たくさんの感謝と敬意の気持ちを込めて。
このたびは本当におめでとうございます!!!